デグーの腸内菌叢

デグーの腸内菌叢ってどうなってるんでしょうか?
(測定の詳しい経緯(余談)は、幸福な我が家をご参照下さい。)

供試動物その他

当時福多はびびりだったので、採糞は無理と判断。
鈍感な幸多を清潔にしたケージに閉じ込め、糞をするのを待ちました。5分ほどで何個か糞をしましたので、清潔なゴム手袋をした手で採糞し、サンプル袋にいれて5℃に冷却し、研究所へ搬送しました。

検鏡結果

「とりあえず、検査の前に顕微鏡で見てみましょうか」
とのことで、滅菌した希釈液に糞を懸濁したものを、スライドグラスに火炎固定し、とりあえずサフラニン液で軽く染色して顕微鏡で観察しました。
以下、顕微鏡で覗いた倍率1000倍の世界です。

破片写真

中央に見えている大きな破片は、幸多が食べた牧草のかけらです。こうやって見るとでかいですね。
「菌が少ないわねぇ・・・」と言われて軽く残念な気持ちになりました。
別段少ないからと言ってどうこうはないのですが、人間って不思議です。
牧草の破片の周りに、小さなものが浮いていますが、これが菌です。色々な種類がいます。顕微鏡で区別がつく範囲で観察してみましょう。

桿菌01

中央に連鎖している桿菌(かんきん:竿状の細長い菌)が見えます。身近な例では、枯草菌(Bacillus納豆菌と言われていた菌もこの中に含まれます)、乳酸菌(Lactobacillusと分類されるもの)がこのような形をしています。ただ、写真のように連鎖していない場合も多いです。

桿菌02

同じく桿菌ですが、こちらは短桿菌(たんかんきん)です。短いですね。私は途中から球菌と桿菌の見分けが付かなくなることがあります。桿菌が短くなると丸く見えるんですよね・・・。

球菌02

真ん中のが多分、球菌(きゅうきん)です。丸いですね。良く聞く乳酸菌の中でも、Streptococcusと分類されるものは円形をしています。この写真に写っているのが何かというのは不明です。

不明な物

よくわからないものも見つかりました。牧草の種なのか、花粉なのか、でかい細菌なのか。
幸多・・・変なもの食べてない・・・よね?
左上には大きく湾曲し、連鎖している桿菌が見えています。

Fuso

紡錘状に見える菌がふよふよしていますが、Fusobacterium(フソバクテリウム)だそうです。
「これはネズミでも見るわねぇ・・・」
むむむ。今回用いる培地では、こいつは培養出来ないそうなので、こいつと会うのはこれで最後です。
とりあえず、菌がいることは確認出来ました。次は培養による検査です。ちょっと数が少ないそうですが、検査してみましょう。

菌叢測定方法

光岡らの方法に従って、菌叢を測定。
手技については結果と一緒に記載予定。

菌叢測定結果

集計待ち。はい・・・色々あって集計がまだです。少々お待ち下さい。全て私が悪いんです。結果はもうとっくに出ております。

考察

考察も当然、結果記載してから・・・ですね。すみません、すみません。

【謝辞】

C社F研究所のW先生ご指導有難うございました。
尚、蛇足ですが、同研究所では所定の金額を支払うと、検査を受託して頂けます。人、動物問わず検査可能ですので、ご興味の向きはご連絡を。
ちょっと個人だと値が張るのが難点ですが・・・。